西高東低の冬型の気圧配置が主となる秋冬は、サーフィンでいう日本海側のトップシーズン。
ですが、真冬の日本海は雪の影響もあって基本的には厳しい期間。ビジター目線では、まだ気温・水温ともに温かく、比較的に波もある10月~12月が日本海側のおすすめシーズンといえます。
そこで先日、厳しい冬が到来する前に日本海サーフトリップを決行!
今回は、キャンピングカーを使用しての自由気ままなロードトリップ。初の秋田へ行ってきました。
目的地はざっくり「日本海」。レンタルキャンピングカーをフル活用するサーフトリップ
今回サーフトリップのコンセプトは「THE 節約」。
日本海というキーワードでのトリップなら、湘南サーファーだと新潟方面が近いのですが、久しぶりのサーフトリップなら、やっぱり初めての土地で初めての波に乗ってみたい!
ということで、今回は個人的にまだ経験がなく以前から行ってみたかった山形~秋田方面に決定、日程は4日間。
そして、目的地は特に設定せず、基本的には風向きや波の状態に合わせて動いていくスタイルで、宿泊先の予約都合等に予定を左右されないキャンピングカーのレンタルを利用。
夜中に湘南を出発して、そのまま山形に入り。以降は海をチェックしながら北上することにしました。
深夜の湘南からロングドライブ。まずは山形へ!
湘南から山形までの経路検索で、まずは片道6時間半のコース。関越で新潟方面を通過し、そこから下道で山形のメジャーサーフポイント「湯の浜海水浴場」を目指します。
夜中発のロングドライブですが、出発の際に食料などあれこれ買い込みつつ、この時点でホント楽しいですね。今回は車内に冷蔵庫もあるキャンピングカーなので、到着後に飲みたい酒類も調達していざ出発!
見た目あまり変わり映えしない高速道路でも、馴染みのない地域に入ると徐々にテンションも上がります。何度かパーキング休憩を挟みつつ、一気に新潟まで移動してから一度仮眠。そして朝イチの波情報いわく新潟の波はイマイチそうなので、このまま山形まで北上することにしました。
時折り見える海を覗くと、うねりはそこそこありそうな雰囲気。これにテンション上げつつ海沿いの道路を進んでいきますが、ここまでまだサーフポイントと言えそうな場所には出会ってません。
そしてついに最初の目的地「湯の浜海水浴場」に到着するも、この日は風が入ってコンディションがイマイチ。著名なビーチということで、やっとサーフィンができる海だったけど、ここはぐっと我慢です。
気分的には、とにかく早く1ラウンドやりたい心境でしたが、はやる気持ちを抑えつつ、もう少し先に進んでみることにしました。
山形を通過してさらに北上。一気に初の秋田へ
その後も海沿いを中心に北上を続けるも、マップを見る限り湯の浜以北はしばらく風を交わせそうな構造物などはありません。ビーチ自体は続いていますが、近場では大きなコンディション変化はないだろうと予想。細かな波チェックはせず一気に北上することにしました。
そうこうしている間に、ノーサーフのまま山形県を出てしまい、ついに念願の秋田県に突入!そして早速、サーフィンできそうなポイントを見つけました!
先ほどまでの光景とはうって変わり、ここは西寄りの風を交わしていて面はクリーン。波のサイズもセットでムネくらいは十分にありそう。
「ここは、なんという名のポイントだろう、、」そう思って色々調べていると、おそらくビーチコーミングマガジン(無料のサーフマップ)にも載っている場所。それならビジターが少しお邪魔しても大丈夫ですよね?笑
ポイントの一番良いピークには、サーファーが4名ほど。車のナンバーを見ると全員が地元の方のようなので、、、自分たちはひとつ隣りのピークからお邪魔しつつ、先人たちの邪魔はしないよう心掛けてのリラックスサーフィン。それでも波には十分乗れたし、初の秋田で満足の1ラウンドとなりました!
秋田は南西よりの風波に反応。日本海側は風向きを考慮しての移動がベター
初の秋田で1ラウンド目から大満足。トリップは残り3日、以降は風の予報がイマイチで、もしや今後もこのポイントが一番良い波では、とも考えましたが、、
サーフトリップで来た以上は、やはり1カ所の滞在ではなく色々な波を体験したい!
そして南西風が続いている影響か、今朝から新潟方面の波は小さく、秋田の方が確実に波がある。それならもっと北上しつつ風を交わせそうな場所や、明日の朝イチを狙ってみてはどうだろうか。
そんな予想を立てて移動しつつ、この日の夜は道の駅のお風呂に浸かってからの車中泊。翌朝に某メジャーポイントをチェックしてみると、、、
なんと期待通りの波があり、朝はまだ風の影響も少なく完全にアタリ状態!
これですよ、これ!
初めての土地で、初めての波に乗るだけでも幸せですが、さらに良い波を見つけた満足感はなんとも言えません。ここでもローカルさんの邪魔はしなように、はしゃぎたい気持ちを抑えつつもガッツリサーフ。最高の時間を満喫しました~
「キャンピングカー」と自由気ままなサーフトリップは相性抜群
なお、2日間連続で良い波に乗れましたが、実はその後もさらに移動を続け、なんと3日目が今回サーフトリップで一番良い波との出会いとなりました。
ここはマイナーポイントなので写真掲載は控えますが、文字通りの大当たりとなったサーフトリップ。期間中は風向き&風の強さに悩まされたものの(自分たちの運の良さもさることながら)ここまで波を当てることができた要因の一つは、やはり「キャンピングカーのサーフトリップ」という部分でしょう。
一般的な旅行のように、宿泊施設を利用しながらのトリップだと、どうしても場所が限定的になるし移動ルートも限られてしまいます。しかし、宿泊場所を選ばないキャンピングカー利用であれば、波の有無や風向きに合わせてどんどん移動していくことができますし、時間も効率よく使えます。そして何より、宿泊費がかからずお財布にも優しい!
また、冬場に活躍する「FFヒーター」完備のキャンピングカーであれば、エンジン停車中も車内はポカポカ。夜は自分たちのタイミングで、地の物を食べて、安いお風呂を探し、その日の拠点を確保できたら、後は車内で晩酌です。地元のスーパーなど利用すれば、飲み代も安くあがるし、波に合わせて思い気ままに旅することができる。これがキャンピングカーによるサーフトリップの醍醐味といえるでしょう。
参考)キャンピングカー選びのポイントは?お湯が沸かせる車両は快適さアップ
車内の広さ重視の「キャブコン」と、機動力重視の「バンコン」
上記の通り、サーフトリップとの相性の良さを実感し、今後も積極的に利用して行こうと思えた「キャンピングカー」ですが、色々な種類や大きさがあります。
もし車内での快適さを主に求めるなら、トラックタイプの「キャブコン」が最もスペースが広くおすすめ。しかし、サイズが大きい車両はそれなりの運転技術も必要なほか、地方の田舎道やマニアックな海沿いは道路がかなり狭くなるケースも多いので、車両サイズは乗車人数などを踏まえた最適サイズをチョイスした方が良いでしょう。
一方で、今回筆者が利用したキャンピングカーは「バンコン」と言われるハイエースタイプで、細い田舎道でも比較的に安心なサイズ。車内スペースはキャブコンに劣りますが、ボードの種類や枚数、積み方等を工夫すれば、それなりのスペースは確保できます。同じハイエースでも、ロング、ワイド、ハイルーフとなるほど車内スペースが広くなるので、運転するメンバーの都合や装備品等も踏まえつつ適切な車両を検討する形が良いかと思います。
車内のボイラーで、いつでも快適お湯シャワーがありがたい
そしてもうひとつ良かった点は、車両にあるボイラーでお湯を沸かせるという点。とくに秋~冬場のサーフトリップでは、サーフィン後に浴びる熱いお湯は必携ですが、数日間のトリップではこのお湯問題も悩みの種。通常は、宿泊先に頼んでお湯を汲ませてもらいますが、キャンピングカートリップはこれができないため、「お湯が作れる」という点は、ひとつの重要ポイントになりそうです。
※今回車両には約50Lほどのタンクを備えており、2時間前後のサーフィン中にボイラーを点火しておけば、大人2~3名が軽くシャワーを浴びる程度のお湯が作れます(水の補充は公園などの水道でも可能)。
高額になりがちなレンタカーよりも「カーシェア」を利用して節約
そもそもキャンピングカーをレンタル利用する場合、料金は一般的なレンタカーよりも高額になりがちで、日程によってはそれなりの予算が必要。
そこで今回は、通常のレンタカーよりも予算を抑えることができる「カーシェア」サービスを利用しました。
カーシェアは基本的に個人間のやり取りとなりますが、何かあった場合の保険サービスも付帯しているので、もしものときも安心。最寄りで希望の車両がある場合は、予算と併せて検討してみるのもアリと思います。
今回は「Carstay(カーステイ)」というサービスを利用しました。
Car Stay:Plus Camper(FFヒーター、防水ルーム/温水シャワー完備)
https://carstay.jp/ja/cars/62728f3199e0214f95d3d1e7/
憧れのキャンピングカーも、所有するにはハードルが高いですが、今はレンタルや個人間シェアサービスで、意外と手軽に利用できる時代。まだ経験のない方は、ぜひ一度キャンピングカーサーフトリップを体験してみてはいかがでしょうか。
おまけ:秋田県の海沿いはキャンピングカー向け?「道の駅」にお風呂の併設率が高い
最後に、今回で初めて訪れた秋田県ですが、南北に延びる海沿いの国道7号線やその周辺道路には、沢山の道の駅が点在しています。そして、そのほとんどが、安価なお風呂も併設していてちょっと驚きました。
どこでも自由に動けるキャンピングカーと言っても、やはり何もない道端に路駐しながら車中泊、というわけにはいきません。
仮眠を取るにしても、まず長時間停めていても近隣に迷惑がかからない場所であること。そしてトイレがあることが必須条件となります。
ですので、同じ休憩を取るにしても、トイレと水道が使えて、営業時間内は買い出しも可能な「道の駅」はキャンピングカー乗りの憩いの場。そこに安価なお風呂もあるなんて最高!そんな道の駅が、主要道路沿いに点在しているので、快適に旅を進めることができました。
キャンピングカーがあると、より楽しみの幅を広げた旅ができると実感した今回のサーフトリップ。次回はまた別の場所へ、波を求めて自由きままなサーフトリップに出てみたいと思います。
※ご注意:道の駅=車中泊OKではありませんので、ご確認ください。
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